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ジャニーズ事務所の所属タレントへの虐待行為問題について、いくつか

日本記者クラブYouTube チャンネルで、ジャニー喜多川による、ジャニーズ事務所所属タレントへの虐待行為について、動画が公開されています。

何本か観ましたので、その感想。

印象深かった点についてメモ。

ジャニー喜多川が裁判で負けた理由: ジャニー喜多川の証言

まずですね、ジャニー喜多川、裁判で負けてますよね。ですので、司法上は、ジャニー喜多川から所属タレントへの虐待は「存在した」ことになっている。はずなのですよ。

昨日も、山下達郎が「憶測」とか言ってましたけど、司法上は憶測ではなく、存在していた。

ただ、ここで気になるのが、はたしてどう立証したか、です。虐待の事実を。

傷害のように、身体に直接的な証拠がないケースでは、被害者の言葉が立証の中心になるそうですが、なかなか立証は難しいそうです。加害者が証言で認めない限り。

そもそも加害者が「自分でしました」なんて言うわけないので、ふつう。物的証拠のない虐待・加害を、事実として証明するのは極めて難しい。

もちろんジャニー喜多川も、直接には自身が加害行為をしたことを認めなかったわけです。

そう。直接には。

この点について、喜田村洋一弁護士の動画 (

https://www.youtube.com/watch?v=JLXLdO0eurI

) によると、実はジャニー喜多川自身が、「自分でしました」ともとれる意味合いの発言を、裁判で認め、それが決め手となって、高裁で、「ジャニー喜多川は所属タレントへ虐待をしていた」ことが認められたそうです。

ではどのような発言か。それは、

(元所属タレントたちが)「嘘をついているとは思えない」

といった発言です。

要するに、もし、ジャニー喜多川が加害行為をしていないのであれば、元所属タレントたちによる被害を受けたという証言は嘘になるが、なぜ元所属タレントは嘘をつくのか? という質問に対して、ジャニー喜多川は話の流れで「嘘をついているとは思えない」と回答したらしく、これを以って「虐待行為はあった」と認められた、と。

確かに、日常会話だと「言いがかり」かもしれませんが、司法の場だと、「嘘をついているとは思えない」と言ってしまうと、発言内容を認めることになるんですね。

ジャニーズ事務所問題の根幹はどこに?

つづいて、松谷 創一郎氏の動画 (

https://youtu.be/jc5neYXUCq8

)から。ジャニーズ事務所による所属タレントへの虐待行為問題の根幹はどこにあるのか。

書籍や雑誌でウワサされた上に、裁判に負けたことで司法の場では「虐待行為は存在した」と判断されたにもかかわらず、そういった裁判に負けた後も、テレビ・雑誌はジャニーズ事務所のタレントを起用し続けたのですが、結果、昨年、また告発があり、そして今に至る、という経緯ですよね。

松谷氏によると、けっきょく、マスコミや政治、経済に関わる人材が、文化的素養を全く持っていなかったから。マスコミが、文化的価値の高い作品よりも、数字のとれるエンタメを起用し続けたから。

これはけっこう賛否分かれると思うのですが、ジャニーズの作品が文化的価値が低いと言っているわけですから。

私は、一部賛成、といったところですね。

なぜマスコミは報道しなかったのか?

最後に。河原理子・東京大学大学院特任教授の動画 (

https://youtu.be/qyPz-R1-bGc) から。

なぜマスコミは報道してこなかったのか。裁判に負けるほどの事案だったにも関わらず。

これについては、トラウマを抱えた人への取材方法について、当時は確立されているとは言えない状況だったから、というのが、印象的でした。

現在、確立されているかどうかは分かりませんが、少なくともトラウマを抱えた人への取材については「トレーニングが必要」だということは共有されているそうです。

もちろん、ジャニーズ事務所による圧力もあったらしいのですが、その辺の圧力の話は、松谷氏の動画に詳しかったですね。

ちなみにテレ朝のミュージックステーションには、INI や JO1 、BE:FIRST といった非ジャニーズ系の男性アイドルグループは出演できていないそうです。

それほどテレ朝とジャニーズはべったりだそうですが、というのも、かつてテレ朝にはジャニーズの練習場があった。そして、練習場でも虐待行為が行われていたのであれば、テレ朝がそもそもそういった虐待の現場だった可能性も否定できない・・・

のようなことも松谷氏は言っていましたね。

なぜこのブログで取り扱ったのか

もちろん、動画を観たのでその感想、というのが大きいのですが。

ブログに記事を書いている身としては、知ってしまった以上は、ちゃんと文字に残しておくべきだろう、と。

このブログ、読者が 70 人程度なのですが、トラウマを抱えた人への取材方法についてなど、ふだんのお昼のワイドショーでは (というかお昼のワイドショーを最近は観たこともないのですが) なかなか取り上げられない話題について、1 人でも多くの人とシェアをするべきだな、と思い、このブログでも取り扱いました。

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