「平均年収2,200万円の“最強企業”キーエンスの秘密【豊島晋作のテレ東経済ニュースアカデミー】(2023年2月17日)」が興味深かったので、メモ。
【目次】
会社規模
平均年収が 2200 万円、時価総額 2 位。
社員 1 人当たりの売上は 8,000 万円で、オムロンの 2 倍。オムロンの営業は代理店形式で、キーエンスは直販。一般的に、直販より代理店の方が営業効率は良いと言われている。
営業が強い
1980 年代 〜 飛び込みなし、接待なしの営業スタイル。成績の良い営業マンのノウハウを共有し、営業の再現性を高める。スーパースターは要らない。
脱カリスマ経営
属人的経営から脱し、長く存続する企業を (現在 4 代目)。
成果だけでなくプロセスも評価対象
高年収の理由は年 4 回のボーナス。評価は、若手社員の場合、成果とプロセスがフィフティフィフティ。
営業のスゴさの理由
1. 帰社後のロープレとマニュアル
商談の予行演習 = ロープレの頻度がやたら多い。「歯を磨くように」。
セールスポイントの説明トークを何度も練習する。
人によっては 1 年半、朝・昼・晩毎日取り組んだケースも。また、入社 10 年以上の中堅も、ときに後輩にアドバイスされながら取り組む。
このロープレには「社内マニュアル」としての台本が存在する。社内マニュアルは良い事例があれば随時更新される。
このロープレを「照れずにちゃんとやる」(これが他社には難しい)。
2. SFA システム
セールス・フォース提供のシステムをいちはやく導入したうえで、独自のセールス・フォース・オートメーション = 営業支援システムを構築。
情報を囲い込むのではなく、共有する ⇒ 直販ならではの強みの発揮。
「囲い込むのはダサい」
3. 工場を知り尽くした営業
キーエンスの社員は他社製の工場設備まで理解している。
ほぼコンサルタントのような営業スタイル。
製品のスゴさ
粗利 8 割。ふつう製造業は粗利 3 割。
1. シェアはどうでもいい
シェア目標ありきではなく、ニーズによる積み上げ形式。
また、「新しい市場を作る」ことに重きが置かれる。よってキーエンスの商品は、新商品の 7 割が「世界初」「業界初」の商品。
2. 特注品は作らない
某自動車関連メーカーから出禁にあったケースもある。
「顧客を作る」。顕在化しているニーズより潜在しているニーズを掘り起こすことのほうがおカネになる。
また、特注品はコストがかかる。粗利 8 割に反する。
3. 企画担当者が技術開発に伴走
起案者が最後までやりきる。
- 製品開発の例: 暗室の必要ない蛍光顕微鏡
コスト削減ではなく、あくまで付加価値を高める。
人事評価
360 度評価を導入し、フラットな組織を目指す。