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資本主義と宗教: 山本七平におけるウェーバー的なもの

オーディオブックで、経済やマーケティング、要するに経営学に関係しそうな本を聴いているのですが、それで気付いたことについて、少し。

本記事、後半はだいぶ妄言ですが。

さて、山本七平の『日本資本主義の精神』って、ウェーバープロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の日本版なのでは? ということです。

要するに、ウェーバーは資本主義隆盛の原因を、カルヴィン派という宗教に求めたけど、アナロジー的に、七平は日本の資本主義隆盛の原因を、鈴木正三という宗教に求めた。

つまり、ウェーバーが、資本主義の隆盛の原因を宗教に求めたのに倣って、七平は日本における資本主義の隆盛を日本の宗教に求めた、のではないか? ということですね。

それで、ふと気付いて、調べてみたら、その界隈では常識のようですね。

ただ、↑ のリンクは「紀要」論文なので、参考にするのもほどほどにしなければなりませんが (紀要は査読がありませんので。学術誌への掲載はがばがばなんですね)。

ちなみに正三とカルヴィン派は似ている、と思った私の直感ですが、この紀要論文によれば、正三とカルヴィン派の類似点にだけだけに注目するだけだと正三とルターの類似点を見逃してしまう、とのことです。

ちなみに、わたしは最近、気になったことはとりあえず YouTube で調べて、信用できそうなチャンネルだったらまず、それを流し聴きします。そこで、七平とウェーバーについて検索したところ、そこまで信頼できそうな動画は見つかりませんでした。1 つ、真正面からこのテーマを取り上げている動画はありましたが。

あとは、七平については、保守か、ビジネス系のチャンネルでの紹介が多かったですね。

一方、Twitter で調べたら、けっこうツイートしている人がいました。やはり、知られている人には知られている考えのようです。七平とウェーバーの類似。

そもそも本のタイトルからしてそうですからね。ただ、両者を一緒に知る人はそこまで多くなさそうです。やはり長らく、保守は人気なかったですから。ここ数年ですよね、保守が人気を集めているの。リベラルが元気だったのは、SEALDs から山本太郎くらいまででしたね。それ以降は、自民党のメディア戦略 (マジでそう思います) が功を奏して、日本の自称リベラルは見るも無惨になってしまいました。

あとはウクライナ戦争。

それでも私はリベラルでありたいですが。

というのは余計な話ですが、保守が負い目なく発言できるようになったのは...、そうですね、令和に入って、コロナになって、くらいからですかね。もう少し前な気がしますが、だから私も、保守の思想に触れる機会は少なかったのですが、だから、ウェーバーは知っていても七平は知りませんでした。

ただ、『日本資本主義の精神』の概要を知ったとき、それはピンときましたね。ははん、と。ウェーバーだな、と。

ウェーバーにおけるプロテスタンティズムやカルヴィン主義を、七平が日本において正三や石田梅岩に見出した、てことでしょ、と。

そしてその、わたしの見立ては当たっていたようで、紀要論文で書いている人もいるし、Twitter ではけっこう、知っている人は知っているという雰囲気でした。

さて、私が思うに、おそらくだから、資本主義と宗教は切り離せない。

自×民×党のバックに日×本×会×議がついてるとかそういうウワサとか、もっと最近だったら統×一×協×会とかもそうなのだ、と。

そしてカルトによって平穏な市民の生活がおびやかされるなら、マルクスが宗教はアヘンといった理由がよく分かりますね。

つまり目指すは社会主義革命。

労働者よ団結せよ!

というのは妄言ですが。

ただ、資本主義を突き動かしているのが宗教だと言われたら、それはそれで納得ですね。

例えばいまの FIRE ムーブメントも、ウェーバーの指摘したカルヴィン派の現代版でしょ、これ。

けっきょくこういうところにも刷り込まれた系譜的な先入観が忍び込んで、わたしたちの自由な精神を阻害しているのですよ。

ここ 2 年くらい、「やっぱ必要だな〜」と思いながら、ビジネス書というか、企業経営理論などを勉強していたけど、どことなく拭えない薄っぺらさの原因がようやく見えてきたというか。

経営戦略論というか、企業経営理論というか、経営学は、宗教的な立場が前提とされているのだけど、その前提に対してあまりに無頓着なのかもしれませんね。

おカネ持ちになる方法、みたいな本も、そろいもそろって「まずは節約」ですよね。それもウェーバーが指摘したカルヴィン派の現代版と言うことができて、そこに気付くと、「本当におカネ持ちにならないといけないのか」とか、「なぜ企業は成長しなければならないのか」「経済成長が必要な理由は何か」とか、というふうに、前提に歴史的な揺さぶりをかけて、もっと私たちは自由な生き方を選択できるわけです。

たとえば自己啓発書でよくみる「引き寄せの法則」は、20 世紀初めの (だったっけ?) の新興宗教が元ネタで、あれに何か保証された根拠があるわけではない、というのと同じ。分かりますかね? 資本主義が宗教に基礎付けられているとしたら、宗教とは別の仕方で生きるという選択をすれば、私たちはまた別の自由で在り得るのですね。

七平が見出した、鈴木正三的な価値観を無頓着に受け入れて、おそらく戦後GHQによってさらに刷り込まれたカルヴィン派的な在り方を否定せずに、それを選択すること、それはぜんぜん、かまわないけれども。

別の在り方も可能である、ということ。

ということを、わたしは、ビジネス書を読みまくって気付いたので、ビジネス書を読むことは大事です。

あと、中小企業診断士の資格試験対策は続けます。それからやっぱりおカネはほしい(笑)

カルヴィン派でもえいわ笑 (←これは冗談)

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