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植物細胞の構造と機能: 小胞体・ゴルジ体

植物は、ヒトや酵母などと一緒で、真核生物の一員です。核、小胞体、ゴルジ体、ミトコンドリアなどは真核生物共通の細胞小器官 (オルガネラ、細胞器官) で、植物細胞内でも生命維持に必須の機能を担っています。植物に特徴的なオルガネラとしては、葉緑体、液胞があります。オルガネラではありませんが、植物細胞を特徴づける構造として細胞壁があります。

 

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この記事では、植物細胞のオルガネラのうち、小胞体とゴルジ体について紹介します。

[目次]

 

小胞体

小胞体は、真核細胞の細胞質に普遍的に存在する細胞内膜系です。

一重膜 (小胞体膜) に包まれた管状あるいは扁平な袋状のネットワークが複雑に細胞質全体に広がった構造物です。ただ、空間的に1つにつながっていて、核膜とも連続しています。

 

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主要な役割はタンパク質合成と、膜を構成する脂質の合成です。

小胞体は、リボソームの付着した粗面小胞体と、リボソームを欠く滑面小胞体とに区別されます。

小胞体とゴルジ体の機能に関しては、酵母と動物細胞で詳細に解析されています。選別や輸送に関わるタンパク質の構造は酵母、動物、植物でよく保存されているので、基本的には同様なメカニズムが機能していると考えられます。分泌タンパク質、細胞膜タンパク質、小胞体、ゴルジ体、液胞のタンパク質前駆体は N 末端にシグナルペプチド (シグナル配列) を持ちます。これらのタンパク質は、シグナル認識粒子 (SRP) と小胞体膜上の SRP 受容体 (ドッキングタンパク質) によって小胞体内腔あるいは小胞体膜に輸送され、様々な修飾を受けます。

小胞体腔には分子シャペロンが存在していて、新生ポリペプチドの分子内・分子間 S-S 結合の形成を促進し、タンパク質の高次構造形成、すなわち折りたたみ (folding) や多量体形成を含む会合体形成 (assembling) に関与します。この過程で異常なタンパク質が形成された場合には、その小胞体からの流出は阻止され、分解されます。小胞体では、タンパク質の「品質管理」もう行われていると言えますね。正常な分泌タンパク質や膜タンパク質は、分子シャペロンを解離し、ゴルジ体近くの移行型小胞体に集まり、この滑面膜の出芽により形成される輸送小胞によってゴルジ体へ輸送されます。

小胞体には P450 型酸化酵素やさまざまな代謝酵素が存在していて、生理活性物質などの代謝にも関与しています。

小胞体のネットワークは細胞全体に広がっていて、ミトコンドリアや、葉緑体など他の細胞小器官と接触している部分では、輸送小胞を介さずに脂質などの分子を直接送り出していると考えられています。

ゴルジ体

ゴルジ体はすべての真核生物に存在する複合的な膜系からなる細胞小器官です。

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ゴルジ体の主要な機能は、小胞体で合成されたプロ型前駆体タンパク質を受け取り、修飾、加工して別々の小胞へ包装し、細胞膜、液胞などの最終目的地に選別輸送されるようにすることです。

ゴルジ体は、植物細胞では細胞質のほぼ全体に分布しています。その構造は、円盤状の袋 (ゴルジ嚢) が層状に重なったゴルジ層板によって構成され、極性を示します。​小胞体に近接する面をシス面、これと反対側をトランス面と呼び、機能的な区別があります。ゴルジ層板ではシス面から順にシス槽、メディアル槽、トランス槽と呼ばれます。

小胞体で形成される輸送小胞によってシス面へ送られたプロ型前駆体タンパク質は、ゴルジ体内を輸送されトランス面に到達する過程で、さまざまな修飾、加工を受けます。ポリペプチド鎖の切断によるプロ型から成熟型タンパク質への転換、N 型糖鎖の就職、O型糖鎖の形成、脂質の添加、硫酸化、リン酸化などの多様な化学反応が一定の規律に従って順序正しく進行するのです。これらの修飾を受けたタンパク質は、トランスゴルジ網と呼ばれる網状構造において、特定の小胞に包装され細胞膜や液胞などの最終目的地に選別輸送されます。小胞体タンパク質はシスゴルジ網で選別されて、小胞体へ返送されます。

 

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