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自動水やり装置キット (WayinTop 社製)を試してみました: Arduino で電子工作

12 月 4 日 (2022 年) に昼からデータサイエンスの勉強会を開き、そこでメインテーマだった「Arduino を使っての自動潅水装置の試作」に取り組みましたので、報告します。

【目次】

さて、Arduino とはいわゆるマイコンボードで、マイコンボードとは、

特にプログラミングをすることによって動作を変えることができる「マイコン」(マイクロコントローラ、またはマイクロコンピュータの略称)と呼ばれるチップを積んでいる回路基板のこと(出典: 歴史から使い方まで解説!人気のマイコンボードArduinoとは!?(2022 年 12 月 5 日アクセス))

使い方としては、パソコンでプログラムを組み、プログラムをマイコンボードに書き込むという形になります。そのプログラムが書き込まれたマイコンボードを、操作ししたい機器をつなぎ、マイコンボードのプログラムに従って機器が動作します。

今回は「自動潅水装置の試作」ということで、「水分計が一定の値を下回ったらモーターが作動し、水を吸い上げ、モーターにつながっているホースから潅水される」というシステムを作ることにしました。

いや、「作ることにしました」と言っても、実はそういったキットが販売されていまして、モノによってはArduino などの電子工作に親しんでいる人は比較的簡単に製作することができます。

今回の勉強会で用意したキットは以下の通り。

「WayinTop 自動水やり装置」購入前の注意

ちょっと買った経緯を説明しますと、「2,000 円やん! 安いやん!」ということで購入したのですが、このキット、マイコンボードが付いておらず、別途マイコンボードを購入する必要があります。

冷静に考えれば、価格的に言って 2,000 円でそんなキットを販売できるわけないのですが。

さらに困ったことに、このキットにはマニュアルが付属していません。

マニュアルは、キット購入後に Amazon 経由で販売者へ連絡すると送られてきます。

と、なかなかクセのある商品です。

「WayinTop 自動水やり装置」対象となる購入者は?

ですので、例えばガーデニング好きな方が「これ! いいやん!」と安易に買ってはいけません。

「電子工作に慣れ親しんでいておうちでプチ・ガーデニングとかも興味ある」

といった方が対象です。

「WayinTop 自動水やり装置」キットに含まれていないが、必要なもの

あと必要なものですが、ほっそいプラスドライバーも別途準備する必要があります。もちろんですが、パソコンも必要です。そういうことは Aamzon の商品説明に書かれていないので、要注意です。

ちょっとまとめましょうか。「「WayinTop 自動水やり装置」キットに含まれていないが、必要なもの」は、

  • Arduino
  • パソコン
  • ニューブレッドボード
  • リード線
    • テストフック付き
    • オスメス型
    • など、多数。すみません、正確な種類と量は把握できていません。
  • プラスドライバー (精密機器用)

です。プラスドライバーとパソコン以外は、Amazon で販売されている、

で半分くらいはなんとかなります。

なんとかならないのは、リード線の種類と数です。

ふだんから電子工作に慣れ親しんでいる方だと、その辺、カバーできるかもしれませんが、そうでなければ、「あれ? これは? どうするの? 何が足りないの?」と困惑は必至です。

ですので、いろんな種類の、電子工作用のリード線を準備する必要があります。

果たして動くのか?

さて、さまざまチャレンジしがいのある商品なのですが、入手したマニュアル通りに組み立てていったら、無事、動きました。

Wayin Top 自動水やり装置 完成全体図

頑張って配線して、プログラムを書き込んで動いた瞬間は...、感激でしたね。プログラムはマニュアル通りに書いただけ、というか配線もマニュアル通りなので、けっきょく苦労したのは「いかに道具を揃えるか」だったのですが。

それでも、私はこういったマイコンボードを使っての電子工作は初めてだったので、やっぱり感激しました。

土壌水分センサーの値が一定の域を下げると、電源が入り、モーターポンプが作動して、水を吸い上げて、ホースから放水される。

なるほど。よく出来たシステムです。

「WayinTop 自動水やり装置」完成後の問題点

なのですが、この「WayinTop 自動水やり装置」、完成に至ったとしてもいくつかの問題があります。

リレーモジュールとモーターポンプをつなげるケーブルが短すぎる

いちばんの問題が、リレーモジュールとモーターポンプをつなげるケーブルが短すぎるので、モーターポンプを水にいい感じに浸けることができないということですね。

大容量の貯水容器に浸けようにも、リレーモジュールとモータポンプをつなげるケーブルが短いということは、容器に深く浸けようとするとリレーモジュールはおろか、 マイコンボードにも水がかかってしまいますから。

そうなると装置全体がダメになってしまうわけです。

リレーモジュールとモーターポンプをつなげるケーブルが短すぎる

貯水は人力

もう 1 点は、けっきょく、「貯水容器には人力で水を注がないといけない」ということですね。よく考えれば分かるのですが、「水をあげなければいけない。ではその水をどこから調達するのか、一般家庭な水道だ、ではその水道を自動制御するには...」といった課題がでてくるわけですね。

つまり、「Wayin Top 自動水やり装置」を本当に自動にするには、さらにたくさんの段階が必要なのです。

実用向きではなく、教育用

ですので、実用には向きません。これを実用にするには、かなりの労力が必要です。

ですが、電子工作の教育用としては、なかなか楽しめるのではないでしょうか。ハードルは高いですが。

これをヒントに、もっと予算を潤沢にした大掛かりでシステムを構築できるようになれば、実用的な「自動水やり装置」を作ることができるかもしれないですね。

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