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植物の減数分裂

[目次]

減数分裂とは?

有性生殖では、複相世代と単相世代とが交代で現れます。複相は基本数 (x、その生物種の生存に必要な最低限の染色体の総数) の 2 倍の染色体をもっていて、二倍体とも言います。単相は基本数の染色体だけをもつ世代で、一倍体とも言います。

単相である生殖細胞は、複相である体細胞の半分の染色体数になっているので、生殖細胞がつくられるときは、複相の細胞の染色体数を半分に減らす仕組みがなければなりません。いわゆる二倍体の細胞から一倍体の細胞がつくられる細胞分裂を、減数分裂と言います。この過程で両親由来の染色体の組み合わせが変えられて、新しい組み合わせのものが生殖細胞に再分配されます。

高等植物では、複相世代は長く、単相世代は非常に短いことが知られています。減数分裂では、1 回の染色体 (DNA) 複製のあと、2 回の連続した細胞分裂 (減数第一分裂および減数第二分裂)  が起こり、1 個の複相細胞から 4 個の単相細胞ができます。

減数分裂体細胞分裂の違い

  1. 体細胞分裂は 1 回の分裂。減数分裂は 2 回の連続した分裂。
  2. 体細胞分裂は染色体数がそのまま保存される。減数分裂の細胞では半数に減る。
  3. 体細胞分裂では動原体が後期に分裂する。減数第一分裂では動原体が分離せずに、その代わり、相同染色体が 2 本の染色分体をもったまま分かれる。減数第二分裂で、染色分体の動原体が分裂する。
  4. 相同染色体は、体細胞分裂では互いに独立している。減数分裂では対合し、染色体の一部を交換する
  5. 体細胞分裂では遺伝的連続性を維持し、遺伝的に同一な娘細胞を作ろうとする。対して減数分裂では、遺伝子の交換によって娘細胞に遺伝的多様性をもたらそうとする。

減数分裂の過程

花粉をつくる減数分裂各期についてみてみましょう。

 

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植物の減数分裂各期

(画像出典: 福井・向井・佐藤『植物の遺伝と育種 第2版』(朝倉書店、2013)

減数第一分裂に入る前の細胞は G2 期の細胞で、DNA の複製をすでに終えています。第一分裂前期は染色体の形態変化によって、さらに 5 段階 (細糸期 → 合糸期 → 太糸期 → 複糸期 → 移動期) に分けられます。この時期は減数分裂中でも最も長い時間が必要です。たとえばユリでは、全期間 7 日かかるうち 6 日、パンコムギでは 24 時間中 17 時間を占めます。

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