花卉園芸
光周性 (photoperiodism) とは, 植物が日長の変化を感じて季節を判断し, 開花時期や休眠の導入時期などを決定する反応のことです. 日長感応性 (photoperiodic sensitivity, sensitivity to photoperiod) とも言います. 植物の成長は, 光・温度・湿度・栄養条…
植物が低温によって花成が誘導されることを春化 (vernalization) と言い, 春化を人為的に行うことを春化処理と言います. 春化は 1918 年, ガスナー (G. Gassener) によって発見されました. ガスナーは, 秋まき型冬ライムギの種子を低温 (1 〜 2 ℃) で発芽さ…
植物は, 生育している場所の環境を感知して成長量を調節したり, 生育相の転換を決定していきます. このような植物にとって, 温度は光と同様, 重要な情報源です. 【目次】 植物の成長と温度 温周性と植物の成長 日周期の温周性 年周期の温周性: 低温要求・高…
植物は種子発芽後, 花芽形成の起こらない「幼若相」(juvenile) を経て, 花成刺激に反応して花芽形成を開始できる能力のある「花熟相」 (ripeness to flower) へ移行します. 花卉園芸で取り扱われる植物には, どういった幼若相・花熟相があるのでしょうか. 【…
ロゼットとは, 宿根草にみられる休眠に似た現象です. 茎がほとんど伸びずに, 生育が停止しているように見えますが, 茎頂では葉の分化を続けている状態のことを言います. ロゼットという名称は, 上から見た形がバラの花形 = rosette に似ていることに由来しま…
植物における休眠 (dormancy) とは, 生育をほとんど停止している状態のことを言います. たとえば, 形成直後の種子や球根は, 発芽に好適な環境におかれても発芽せずに休眠状態にあります. 種子や球根だけではありません. 花木には春に萌芽し, 新梢の伸長が停…
植物における休眠 (dormancy) とは, 生育をほとんど停止している状態のことを言います. たとえば, 形成直後の種子や球根は, 発芽に好適な環境におかれても発芽せずに休眠状態にあります. 種子や球根だけではありません. 花木には春に萌芽し, 新梢の伸長が停…
光合成は, 植物のおかれている環境条件によって促進されます. www.xtraetc.xyz 環境条件とは例えば, 水, 光, 葉温度, CO 2 濃度, 窒素です. ここではこれらの環境条件のうち, 光について説明します. 【目次】 光補償点 光飽和点 光阻害 photoinhibition 光補…
植物は独立栄養をおこないます。光エネルギーを用いて、水と大気中の二酸化炭素から炭水化物をつくり、自身の体を作ったりエネルギーとして利用しているのです。この過程で酸素が放出されます。 植物の生体重の80 〜 95%は水分です。水分を除いた乾物重の40…
花卉園芸では、花という植物にとっての生殖器官を鑑賞の対象にすることが多くあります。そのため、植物がどのようにして・いつ花芽をつくるかを決めていいるのかを知り、花芽分化・発達の時期を調節して開花期を調整し、目的の時期に花を生産することが重要…
植物ホルモンの 1 つであるサイトカイニンには、 www.xtraetc.xyz 細胞分裂の促進、細胞の肥大促進、培養細胞からのシュートの形成、脇芽成長の活性化、植物体内の糖やアミノ酸などの天龍の促進、葉の老化抑制、主枝発達、形成層の発達促進、気孔の開口促進…
エチレンは植物ホルモンの 1 つ。植物ホルモンのなかで唯一、常温で気体として存在します。 www.xtraetc.xyz 果実の成熟、理想形成促進による葉、花、果実などの器官離脱促進、階下の促進、花弁の老化としおれの誘導、芽生えの携帯形成、接触ストレスへの応…
オーキシンは植物ホルモンの 1 つで、 www.xtraetc.xyz 伸長成長の促進、花器官の形成、胚発生、根と維管束の分化などの器官形成の促進、頂芽優勢の維持などといった生理作用があることが知られています。花卉園芸では、発根促進や花茎の伸長促進のために使…
花の構造を観察すると、4 つの同心円状の領域に、外側から萼片、花弁、雄蕊、雌蕊の 4 種類の花器官がリング状に配列されているのが分かります。 これらの花器官は、どのように形成されるのでしょうか。 以下の記事も合わせてご参考ください。 www.xtraetc.x…
植物ホルモンの 1 つであるジベレリン (gibberelin, GA) の生理作用は多岐にわたり、細胞伸長の促進、茎と根の伸長成長の促進、細胞分裂の促進、芽や種子の休眠打破、光発芽種子の発芽促進、穀物種子の加水分解酵素の活性化、長日植物の短日条件による開花促…
植物ホルモン (plant hormone) は、「植物自身が作り出し、微量で作用する生理活性物質や情報伝達物質で、植物に普遍的に存在し、その物質の化学的本体と生理作用が明らかにされたもの」と定義されます。 植物ホルモンの生理作用 オーキシン サイトカイニン …